2023年01月05日

研磨した刀剣の紹介(無銘 近景)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 大擦り上げ無銘の近景の刀です。
 
 近景は備前長船の刀匠で長光の弟子で同門の景光のやや後輩と言われています。

 この御刀は無銘ですが長船派の作風を良く表し丁子刃文ですが焼刃をやや低めて直刃調を交える所に近景の特徴が有ります。
 
 地鉄は板目に杢目交えて地景入り細かい地沸が厚く付き乱れ映りが立ちます。
 刃文は丁子、互の目を交えて複雑な変化を見せ一部直刃調の部分が有り足良く入ります。

 研磨作業は錆が有りましたのでそれを落とす事から始めました。地刃の特徴が良く出たのではと思います。

 

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2022年11月30日

研磨した刀剣の紹介(運寿是一)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 石堂運寿是一の太刀で嘉永六年の年紀が有ります。
 是一には珍しい太刀で雉腿茎に成り特別は注文品と思われます。
 現代刀職展に出品させて頂き優秀賞を頂きました。
 
 地鉄は肌目良く出て地景入り地沸付き刃文は沸出来の丁子に成ります。

 研磨作業は御預かりした時は錆が有り備水砥から作業をして御納め致しました。
 出品前には精査して見ると不足の所が有ったので内曇砥から研ぎ直しました。

 
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研磨した刀剣の紹介(武蔵大掾忠広)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 武蔵大掾忠広の短刀です。本年の現代刀職展に出品を差せて頂き努力賞を受賞致しました。

 武蔵大掾忠広は初代肥前忠広の後期の銘に成ります。
 この短刀は来を写したものと思いますが重ね厚く大振りな所に新刀らしさが有ります。
 地鉄は細かく良く詰み地沸厚く付き沸映りが立っています。刃文は沸出来の直刃で少しほつれた部分が有ります。

 研磨作業は地鉄の映り等を見える様に作業をしました。帽子の刃取りは刃文が細いので難しい部分が有りました。

 

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授賞式に。

 現代刀職展の授賞式に行きました。

 刀剣博物館では展覧会も始まり自分の作品を見て課題を解決して行くよう決意を新たにしました。
 授賞式はやはり特賞を取らなくてはいけないな、と後ろの方の席から上位者の表彰を見ながら強く思いました。

 早めに東京に着いたので皇居の乾通りの紅葉通り抜けに行きました。
 普段は入れない皇居の宮内庁前の通りの一般開放ですが流石に入口では手荷物検査や金属探知機でチェックが有り厳重です。
 私はお城が好きなので江戸城本丸の石垣、西の丸の道灌堀を鑑賞出来て大満足でした。

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2022年10月10日

研磨した刀剣の紹介(無銘 大宮)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 大擦り上げ無銘で大宮に極められた刀です。
 大宮派の代表工は盛景ですが、この刀は個銘極めは無く大宮と成っています。
 大宮派は山城から備前に移住したと言われて折り南北朝期に栄えた流派です。

 この刀は地鉄やや肌立ち心が有り淡く映り立ち、刃文は小乱れに丁子交る複雑で大宮派の特徴が有ります。
 
 研磨は刃に硬さとは違う独特の感触が有り内曇砥を引くのが大変でした。
 この様な刃の感触は備前の南北朝期以降のものにはまま有ります。

 

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2022年10月01日

研磨した刀剣の紹介(信高 尾張)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 尾張新刀の信高の刀です。年紀から二代の作と思われます。
 前伯州信高入道、寛文三年の銘が有ります。
 
 信高は美濃の出で尾張の藩工に成り代々続いています。代々伯耆守を受領しています。
 二代目は初代の子で銘の前伯州は隠居してからの銘に成ると思います。

 この御刀は2尺5寸近く有り身幅が広く豪壮な姿で地鉄板目詰んで地沸良く付き、刃文は沸出来の互の目に丁子を交えて焼幅広く華やかです。

 研磨作業は錆が有りましたので備水砥からの作業に成りました。
 地刃硬めですので内曇砥から仕上げは少し大変でした。

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2022年07月22日

研磨した刀剣の紹介(盛光 小太刀)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 備前盛光の小太刀です。
 小太刀とは2尺弱ぐらいの太刀で用途は定かでは有りませんが公家が牛車に乗る時に佩く用の短めの太刀、武家の子供が佩いた太刀等の説が有ります。
 小太刀には名品が多く相応の身分の者からの注文品で有ったと思われます。

 この小太刀は通常の太刀をそのまま縮小した姿で身幅も細目で反りも高く成ります。
 地鉄は良く詰んだ肌に地景入り地沸付き淡く映りが立ちます。刃文は匂口明るい互の目です。

 研磨作業は全体に点状の錆が有りましたので荒砥での除去からに成りました。
 鉄質がやや特徴が有り刃の部分の内曇砥から仕上げは稍難しい面も有りました。


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2022年06月25日

研磨した刀剣の紹介(渡辺兼永)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 渡辺兼永の短刀です。
 渡辺兼永は本名渡辺萬次郎と言い日本刀伝習所を開設して多くの子弟を育てた現代関鍛冶の祖と言うべき刀鍛冶です。
 特殊鋼を使用した刀を制作して折り、この短刀にもその旨の銘が有ります。
 また濃厚な彫を施した物も有り関鍛冶伝承館には三十六歌仙を緻密に彫った作が有ります。
 この短刀は彫同作と成って下ります。

 肌目は細かく詰み刃文は特殊な焼き入れの為か見えません。画像で白く見えているのは仕上げの刃取りです。
 表に天岩戸の彫、裏に護摩箸の彫が有ります。
 
 研磨作業は特殊鋼ゆえ他の刀とは違う感が有り難しく感じました。

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2022年06月01日

研磨した刀剣の紹介(吉井氏則)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 備前吉井派の氏則の太刀です。
 太刀表二字銘が有ります。あまり聞かない刀匠ですが鞘書きに吉井氏則と有り作柄もそれを思わせます。
 
 地鉄はやや肌立ち気味で淡く映り気が有り、刃文はハバキ元で焼落とし焼き幅狭めで元の方は潤み心、先の方は互の目に成ります。
 
 研磨作業は下地から仕上げまでかなり手間が掛かり大変でした。

 
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2022年05月26日

研磨した刀剣の紹介(備前盛光)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 備州長船盛光 応永廿三年八月日の銘の有る脇差です。
 寸延びの短刀で樋が三本と梵字の彫が有ります。三本の樋は大変珍しいです。
 地鉄は鍛え良く地景入り地沸付き棟よりに映り立ち、刃文は沸出来の互の目乱れで刃縁明るく冴えます。
 応永の作ですが相伝備前の様な作風で常の盛光とは少し相違する作柄です。
 樋は後彫で無く銘が樋を避けて切って有り生彫です。
 
 研磨前は映りはあまり見えませんでしたが研磨して映りも現れて来ました。

 研磨作業は三本連ねた樋を磨くのが大変手間が掛かり難しいものでした。

 
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2021年11月28日

研磨した刀剣の紹介(武蔵大掾忠広)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。肥前、武蔵大掾忠広の脇差です。
 武蔵大掾忠広は初代忠吉の晩年の銘で寛永三年の年紀が有ります。
 身幅広く切先延びてガッチリとした姿をしています。

 地鉄は良く詰んで細かく白い肌目を見せて地沸厚く付く所謂小糠肌に成り冴えが有ります。
 刃文は肥前の丁子で刃縁明るく所々玉状の飛び焼が有ります。

 研磨作業は全体に薄錆が有りましたので備水砥からの始めました。
 丁子は直刃より地鉄がやや硬めに感じます。

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2021年10月03日

研磨した刀剣の紹介(青龍軒盛俊 槍)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 青龍軒盛俊の槍です。
 袋槍で茎に家紋の金象嵌が有り猪目の透かしが有り、銘と嘉永元年の年紀が切って有ります。

 青龍軒盛俊は周防国岩国の出で江戸で長運斎綱俊に学び後に岩国藩のお抱えに成っています。

 槍は末古刀ですと如何にも実用品と言う感じですが、この遣りは新々刀の作なので造りが丁寧で地鉄は良く詰み地沸付き綺麗で刃文は沸出来の直刃調に刃縁互の目、小乱れで良く冴えています。

 研磨は寸法が短いので返って難しい面が有りました。小さい作は地艶、刃取りも指を動かすのが難しいものです。

 

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2021年09月14日

研磨した刀剣の紹介(兼元 金象嵌銘)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 金象嵌銘の兼元の刀です。
 
 兼元は数代居ますが二代目は通称孫六と言い切れ味の良さで有名です。
 銘は多くは二字銘ですが赤坂住と切ったものも有ります。関住と切ったものは無い様ですが二字銘が関市で打ったものと言う説も有ります。

 この御刀は掟通りの尖り刃を焼き刃中砂流し掛かります。
 
 差し込み研ぎの御依頼で研磨をしました。
 差し込み研ぎは地鉄を黒く沈めて刃を浮き立たせる研磨方法ですが、どの刀でも有効では無く地鉄が詰んで刃が明るいもので無いと効果が出ません。
 研磨作業は地鉄を押さえて黒くする事に留意して、刃中を刃艶で丁寧に擦り白く成る様に作業を致しました。

 
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2021年08月26日

研磨した刀剣の紹介(尾州住道暁)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 尾州住道暁の短刀です。裏銘には木曽川の水で焼き入れした旨を切っています。

 道暁は尾張国犬山城下で鍛刀した刀鍛冶で子の道幸と共に犬山城主成瀬家のお抱え鍛冶だった様です。
 銘鑑には天保頃と有りますので新々刀期の刀鍛冶に成ります。

 この御刀は鍛えは柾目に成り柾目に沿って地沸良く付き地鉄少しネットリとした柔らかみが有り、刃文は直刃調で少し打ちのけ、二重刃掛かり刃縁は明るく冴えています。
 柾目は道暁、道幸父子の特徴の様です。
 新々刀期の作ですが、地鉄に古調が有り興味深いです。
 江戸の水心子正秀系統の影響を受けない地方には独自の行き方する刀鍛冶が居て道暁もその一人と思いました。

 研磨前は深い鑢目が刀身全体に有り、これを除去するのが大変で120番の金剛砥を使っても中々取れませんでした。
 しかし、それ程研ぎ減ったと言う感じには成らず良かったです。
 研磨途中までは柔らかい地鉄で無地風に成ってしまうかと思いましたが、内曇砥を掛けると柾目肌が現れ粘りが有る独特の地鉄の性質でした。

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2021年08月09日

研磨した刀剣の紹介(綾小路定利)

 この御刀は令和三年現代刀職展に出品差せて頂き優秀賞を受賞致しました。

 綾小路定利は京綾小路に住した刀工で昔は鎌倉中期ぐらいの刀匠と言われて居ましたが現在は鎌倉初期、三条派や五条派に続く刀匠と見られており反り高く切先が小さく成る点、地鉄等古風が有ります。
 この御刀は重要刀剣で綾小路定利に極めれて折り本阿弥琳雅の鞘書きも綾小路定利に成って折り典型的な作風を現しています。

 大擦り上げ無銘ですが反り高く切先やや小さく、元に腰樋と素剣の彫が有りますが彫は後彫の可能性が有ります。

 地鉄は板目肌やや流れ杢目交り地景入り地沸良く付き、綾小路定利の特徴で有るネットリとした肌に成り淡く映りが出ています。

 刃文は直刃調の小乱れで小沸付き金筋入り働きが大変豊富で刃縁が明るく冴え、一部打ちのけ掛かります。
 綾小路定利は刃文の一部が潤む事が多くそれが特徴に成っていますが、この御刀はその様な部分がほぼ有りません。

 研磨作業をして感じる事は内曇砥を引くと地刃の硬度差があまり無く刃も柔らかいのですが、刃文はピカッと光り大変明るく刃が柔らかいのに明るいと言うのは古刀の不思議さを感じます。
 地刃砥石が乗りやすく研磨し易い御刀でした。


 
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2021年08月03日

研磨した刀剣の紹介(兼門)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 兼門の短刀です。兼門の後二文字切って有りますが判読不明です。裏は慶長11年の年紀が有ります。
 兼門は同名何人も居ますが、銘振りや鑢目を見ると天正頃甲斐の国でも打つと言う兼門に似ていますが全く同じでも無く天正から慶長ですとやや作刀期間が長く成りますのでその次代なのかも知れません。

 小振りな短刀ですが働き多く地鉄はやや肌立ち心に地景入り地沸良く付き淡く映りが出て、ゆったりとしたノタレ刃を焼いて居ます。
 志津の短刀の作風を狙った作と思います。
 志津は無銘ですと大乱れの刃文が多いのですが、在銘ですと意外に焼が低い物が多く無銘と在銘とは随分差が有ります。無銘の相州伝を正宗と極めれない場合志津の極めにする様な感が有りますので実際の志津はそれ程派手な作風で無い気がします。

 研磨作業は短い物は意外に研磨し難い部分も有り、焼も低いので刃取りは難しく成ります。
 地鉄の働き等良く見える様に研磨しました。

 
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2021年07月26日

研磨した刀剣の紹介(正吉 令和三年如月 新作刀)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 宮下正吉刀匠の令和三年の作で現代刀職展作刀の部に出品され努力賞一席を受賞されました。
 宮下刀匠は宮入法廣師の一門で茨木県で作刀されている若手刀匠です。
 研磨作業を差せて頂いた私に取っても受賞はとても嬉しい事です。

 一文字を狙った太刀で丁子が華やかに乱れています。
 現代刀で備前伝を狙う場合地鉄は均一で無地風に成り勝ちですが、この御刀は肌目が綺麗に出て地沸付き地鉄の良さが有ります。

 新作刀の研磨は、刃を付ける、形を整えると言う部分の荒砥ぎから行うので古い刀とは、また違う大変さと根気、体力が必要です。


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2021年07月18日

研磨した刀剣の紹介(平戸左盛広)

 令和三年度、現代刀職展研磨平造りの部に於いて努力賞を受賞致しました。

 平戸左は左文字の弟子の盛広が平戸に移住して起こした一派です。

 繁栄した一派と思われますが九州は戦乱の多かった場所からか残っている物は少ない様です。

 帽子の焼が鋭く尖り長く変える部分など左文字と共通した作風が現れています。


 この御刀は無銘で平戸左盛広に極められており、地鉄は地景入り地沸良く付き刃文沸出来で匂い口深く金筋入り相州伝の作風を強く現しています。

 帽子は乱れ込み先尖り長く返ります。

 研磨作業は地鉄のこなし方が難しく中々難儀致しましたが御刀の特徴を引き出せたかと思います。
 

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現代刀職展開催中

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 東京両国の刀剣博物館で現代刀職展が開催中です。
 私の研磨出品作、平戸左盛広は前期日程、綾小路定利は後期日程の展示に成ります。
 ぜひご覧ください。
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2021年07月01日

研磨した刀剣の紹介(逸見義隆)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 逸見義隆の寸延び短刀です。
 銘は表には、備州住竹貫斎義隆と刻印、裏は明治三年二月吉日と切っています。

 逸見義隆は新々刀の掉尾を飾る刀工で若くして明治正宗とも称されました。
 備州岡山に生まれ、後に京都に出て天竜子正隆に学び帰郷して作刀しましたが、明治四年に廃刀令が出た後は作刀はあまり行わなかった様で名声の割には作刀は少なく貴重です。
 また彫技にも優れて刀身彫も良く行っています。
 
 この御刀は相州伝の作風で地鉄は総体良く詰み地景入り、地沸が厚く付き表は殆ど焼に近い強い沸映りに成り、裏は湯走り状に飛び焼掛かり、全体としては皆焼の分類に成ると思います。
 刃文は沸出来で砂流し金筋入り働き多く帽子が長く返ります。
 明治正宗と称えれれるのに相応しい覇気有る作品です。

 研磨作業は表側は映り状の焼が刃文近くまで迫っているので刃取りには工夫が必要でした。

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