月山貞勝の刀です。寸法は2尺2寸程でやや短く刀銘ですが反り高く鎬幅広く古太刀を模して造られた感が有ります。
裏銘に皇紀二千六百年記念と有ります。
月山貞勝は初代貞一の子で皇室や伊勢神宮の御料刀を制作した戦前の刀工の第一人者です。
戦後無形文化財保持者に成った高橋貞次、月山貞一刀匠始め門弟も多く育てました。
地鉄の鍛えは綾杉肌に成ります。綾杉肌に地景が入り良く詰んで地沸付き精美で格調高い鍛えです。
刃文は小互の目を連ねて刃縁に綾杉肌沿って働きが豊富です。
研磨作業は、刃先が物でも切ったのかギザギザに成り刃コボレも有りましたので備水砥で直し作業を進めました。
鍛えの綾杉肌は中々簡単には出ては来ないので時間を掛けて内曇地砥を引きました。






