2018年10月10日

京のかたな展

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 京都国立博物館の「京のかたな」展を見ました。
 京都所縁の刀剣、三条派など古い京鍛冶、粟田口、来、新刀に至るまで国宝、重文が多数展示されていて中々これ程の規模の展示は無いと思います。
 大変盛況で入場待ちが出来、図譜も売り切れで現在予約販売に成っています。
 

 順路最初には絵巻が有り、前九年の役、後三年の役の絵巻ですが、図鑑などでは見た事が有りましたが現物を拝見できて感激しました。
 特に後三年の役絵巻は荒々しく残酷な描写の連続ですが、当時の武士の戦いや気質が分かり大変に貴重なものです。

 三日月宗近は打ちのけ、物打ちは二重刃掛かり如何にも古風な名刀です。
 南宮大社の宗近も展示されていました。

 粟田口物はどれも地鉄が美しく、特に則国、久国の地鉄は一点の緩みなく刀剣の地鉄として最上の作品です。
 また、成瀬家伝来の吉光の小太刀は在銘で貴重なものです。

 有楽来は暫く所在不明と言う事でしたが今回展示されていて良かったです。研磨は藤代松雄師で興味深く拝見しました。
 来国次の国宝の短刀の健全さと大きさには驚くばかりです。
 
 圧切長谷部は初めて拝見しました。図鑑で見ると古研ぎかと思って居ましたがそれ程で無く地鉄の綺麗に積んでいるのが良く分かりました。
 これは石川周八師の研磨と何かで読んだ気がするのですが思い出せず違うかも知れませんが、刃取りが大胆で豪壮な刀剣の出来を良く表現する名研磨と思います。
 本庄正宗の短刀が有り、これは在銘の正宗として貴重なもので拝見できて良かったです。
 
 三条吉則の太刀が有り、これは美濃伝で室町期の作と言う事でしたが地鉄が素晴らしいものでした。

 その他、国広、明寿など沢山の展示が有りますが、とれも書ききれません

 会期は11月25日まで途中展示の入れ替えも有る様です。
 
posted by 楽屋 at 16:59| Comment(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

研磨した刀剣の紹介(肥前忠吉 八代)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。

 肥前忠吉の八代目の作です。
 肥前忠吉は初代から代を重ねますが、四代目以降は段々と制作数が減少して五、六、七代目は作品が少ないのですが八代目に成ると幕末期に成り作刀数が増えます。とは言え初代、二代に比べると作品は少ないです。
 九代目まで代を重ねて廃刀令を迎えています。

 この御刀は八代の忠吉と極められている作品です。
 昔は肥前国忠吉と五字銘だと代別が中々分からなかったそうですが最近は研究が進み代別も分かる様に成って来たようです。

 地鉄は肥前刀の伝統的は小糠肌状に成り小板目詰んで地沸付きます。
 二代の近江大掾忠広は刃文の縁が帯状に太く成るのが特徴ですが、この御刀は刃縁は締まり気味で細かく足が入り刃縁は良く冴えます。

 研磨作業は地刃に所々錆が出ていましたので、その部分は備水砥で除去して下地の作業を進めました。

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posted by 楽屋 at 21:43| Comment(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする