2021年02月08日

手術して来た。

 ブログは最近研磨した刀剣の紹介が主で、久し振りに極めて個人的な話題ですが先日心臓のカテーテル手術を受けて一日入院して来ました
  
 正確にはアぷレーションとか言うらしいのですが鼠蹊部と首からカテーテルを入れて心臓の周辺の余計な神経を焼く手術です。
 10年ぐらい前から時々頻脈が有り、脈拍が150ぐらいに上がってしまい動くと苦しく成りそれが長いと半日以上続き、病院へ行った所上室性頻脈とか言う症状らしく頓服薬を貰って居ました。
 発作は突然起こるもので数か月無い時も有れば一週間ぐらい空けて起こったり色々で命に関わる様な病気では無いとの事なのですが、正直10年も付き合っていると段々と煩わしく成ってきて何時起こるか分からない発作に怯えるのも嫌なので手術する事にした次第です。
 かかりつけ医で紹介状を貰い岐阜市の心臓専門外科のハートセンターに行きました。
 手術前には色々検査が有るのですが、手術自体は数時間で一日入院するだけでちょっと軽く考えていたのですがやはり手術をすると身体は相応に疲れますね

 手術当日病院へ行きますと早速点滴の針を差し、その後手術中や手術後はオシッコが出来ないので尿道に管を入れるのですがこれが大変に痛くて泣きそうになりました(ちょっと恥ずかしいのも有り)。。違和感も相当有ります。
 その後手術室で行きましたが、ここまで来ると俎板の鯉と言う感じで私はされるがままの状態で鼠蹊部と首に麻酔を打ちカテーテルを入れるのですがこれもちょっと痛くて頻脈を起こしている箇所を探り為にわざと頻脈を起こすので少し苦しく成ります。
 患部を焼いて居る時には鈍痛が有り唸る感じです。
 手術は無事に済んだのですが、止血の為に足にベルトをキツク巻いて身動きをしてはいけないとの事で天井を見て寝ているだけで尿道の管は痛いしの状態で五時間ほど我慢しました。
 やっとベルトも外して貰い尿道の管も抜いて貰うのですが、これが入れる時より更に痛くて大変でした尿瓶にオシッコをしても良いとの事でしたら激痛が走るし悲惨です。。
 
 病室では熟睡出来る訳も無く次の日退院しましたが帰る時はフラフラでした。
 とは言え長年悩まされた頻脈とおさらば出来るかと思うと嬉しい気持ちにもなります。
 人間入院とかすると健康の有り難さが分かりますね

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2020年12月27日

研磨した刀剣の紹介(加州家重)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 加賀の家重です。承応三年の年紀と寄進した旨の銘が有ります。
 この御刀は前田家三代の前田利常が加賀の刀工二十二名に命じて制作させ瑞龍寺に奉納した内の一振りです。
 ただ太平洋戦争後行方不明に成った作が多く現存確認できるのは二振り程との事です。

 この家重は加州家重二代で、後に陀羅尼勝国と名前を改めています。
 この御刀は奉納刀と言う特殊な事情から入念に制作したと思われ、二尺七寸と長寸で身幅が広く重ねも厚く大変重量が有り、刃文は常は三本杉が多い様ですが異なり、頭の丸い丁子刃で一部蛙子風に飛び焼に成り刃縁沸出来で良く冴えます。
 地鉄も長寸だと破状を来して肌割れ等御越し易いものですが、その様な部分が無く総体詰んで地景入り地沸付き精良です。

 研磨は重量が同じ長さのものの二倍は有る感じで、私が過去研磨した中でも最重量で中々体力的にも大変でした。
 下地も仕上げも思い刀身を支え無ければいけませんし、内曇砥の反発抵抗も強いのか砥石がガタッとずれたりしてヒヤッとする場面も有りました。
 由緒有る御刀を研磨差せて頂けるのは研師としても本望で有りますし有難い事です。

 
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2020年12月10日

研磨した刀剣の紹介(花押の有る脇差 酒井忠実)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 個銘は無く花押と年紀の切られた脇差です。年紀は文化丁丑、文化14年(1817年)で新々刀に成ります。
 花押は姫路藩主、酒井忠実のものと言う情報を頂きました。
 
 刀は武士にとって大事なものですし大名家に成れば相応の蔵刀が有るのですが、中には鑑賞だけに留まらず刀剣趣味が高じて自らも刀剣を鍛えたり焼き入れを行う人も居た様で、大名が刀鍛冶を相槌に刀剣を鍛えたり焼き入れをして銘を打つのを慰み打ちと言い幕末の水戸藩主徳川斉昭(烈公)が有名です。
 文化年間に成ると外国船が日本にも交易を求めて現れたりしましたので、その辺りの時代的背景で刀剣に対する需要も徐々に高まり出したのも背景に有るかも知れません。
 大名が刀剣を打つ場合売る為に造る訳では無いので制作本数が限られますし貴重なものと成ります。

 銘鑑を見ると酒井忠実の相槌鍛冶は未詳との事です。

 この脇差は刃文は匂い口が硬めで明るい新々刀風のものですが、地鉄は柔らかみが有り大肌交り棟寄りが流れて細かい地景入り地沸が付いて古調が有り独特の趣が有ります。

 研磨は錆身でしたので荒砥から始めて、内曇砥、仕上げは地鉄が柔らかいのでヒケ傷も付き易く肌を出すのは中々難しい作業でした。

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2020年11月27日

研磨した刀剣の紹介(南紀重国)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 南紀重国の脇差です。

 南紀重国は大和国手掻派の末裔の出で最初は駿河国で家康に遣えていましたが、家康十男の頼宜が紀州に配された時に同行してその後は和歌山に住しました。

 この御刀は身幅が広くガッチリとした姿で鎬幅が広めで鎬がやや高く成る所に大和気質が伺えます。
 地鉄は細かく詰み細かい地景入り地沸厚く付き、刃文は沸出来の直刃で刃縁、刃中良く沸えて明るく冴え中程ややほつれ横手下少し焼崩れます。

 研磨前は少々荒い研ぎがして有り名倉砥か何かの砥石目が残っていましたので改正砥から始めて砥石目を除去して下地を整えました。
 内曇を引き仕上げを行うと、刃がピカッと光る様な明るさで流石に南紀重国は一流刀工だな、と改めて感心致しました。

 
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2020年10月18日

研磨した刀剣の紹介(青江)

 研磨作業を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 青江の平造り脇差(寸延び短刀)です。時代は南北朝期と思われます。
 無銘で以前は次直の朱銘が有った様ですが現在は全て剥落しています。

 青江派は備中に栄えた刀工一派で作刀期が長く平安末から南北朝期まで及びます。
 
 この御刀は南北朝期の特徴を良く表す姿で身幅広く1尺を超える豪壮な寸延び短刀に成ります。
 
 地鉄は肌目が立ち板目に杢目が交り地景良く入り変化に富みます。
 刃文は青江の典型的な逆丁子乱れです。

 古い差し込み研ぎを刃取りして研ぎ直して欲しいと言う御依頼で研磨を致しました。
 ハバキ下の錆が意外に深く取り去るのが大変でした。
 逆丁子は中々難易度の高い刃文で難儀しましたが、逆丁子の雰囲気は良く出せたかと思います。


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2020年10月01日

現代刀職展の授賞式に行きました。

 9月28日に現代刀職展の授賞式が東京で有り参加して来ました。
 何時もの年は刀剣博物館講堂で行われるのですが今年は密を避けると言う事で両国第一ホテルの広間で参加者の感覚を空けての開催に成りました
 今年は参加者を入賞者だけに絞りましたし、入賞者でも出欠ハガキを出す方式でしたので参加者が少ないのではと思っていましたが、そうでも無く盛況でした。一年ぶりに御会いする刀職者も多く楽しかったです。
 無事に式も終わりましたので刀剣博物館の展示を見て来ました。
 博物館の照明で見ると仕事場とは又違い色々今後の出品の参考に成りました。

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 当日は両国で一泊しました。何時もは高い宿泊費も今はかなり安いので有難かったです。
 ホテルからはスカイツリーが良く見えました

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 次の日は東御苑、江戸城本丸を散策しました。皇居は江戸城旧西の丸で本丸は東御苑として自由に散策出来ます。
 昨年はここで大嘗祭も行われました。
 やはり江戸城は規模雄大で日本一の巨大城郭だと改めて思いました。巨大な石垣を堪能しました。
 歩き慣れない皮靴を履いたので足が痛くて大変でしたが久し振りの東京は田舎住まいには新鮮に感じました。
 大手町、丸の内辺りも高いビルが増えてすっかり様変わりしました。まだまだ建設中のビルも有って田舎とは違う早いスピードで変化しているのを感じました

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2020年09月13日

研磨した刀剣の紹介(銘 一)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。一文字の太刀です。
 太刀表に楷書に一の銘が有ります。
 一文字派は備前国に鎌倉中期ぐらいに起こった流派で福岡一文字、岩戸一文字、吉岡一文字等の派が有ります。
 
 令和二年度の現代刀職展に於いて協会会長賞を受賞致しました。

 生茎在銘で茎先を少し摘み、反りが高い太刀で、地鉄は総じて詰んで所々大肌交り地沸付き元に丁子映り中程からは乱れ映りが現れています。
 刃文は元の方は焼やや低く始まり蛙子丁子等交えて中程から焼高く重花丁子に成り物打ち辺から焼が低く成り切先に乱れ込みます。

 この太刀は研磨前は古研ぎで保存刀剣等の指定も受けていない状態でした。
 研磨は古く映りは見えましたが、地鉄は小肌がふさり大肌だけが目立ちました。
 研磨作業はハバキ元や物打ち刃先他所々錆が有りましたので、錆は備水砥で除去しました。
 物打ち辺は研磨し難い場所で錆が意外に深く取り去るのに難儀しました。
 下地研ぎを進めて、仕上げ研ぎでは小肌を綺麗に出して大肌が成るべく目立たない様に心掛けました。ただ、あまり肌を起こすと映りが見え難く成るのでその辺りの兼ね合いには気を使いました。
 刃取りは出入りの大きいので必然的に時間が掛かります。品良く丁子の雰囲気が出る様に刃取りしました。
 研磨は気を使い時間も掛かりますが締め切り厳守で中々大変でしたが、良い結果も頂く事が出来て良かったです。

 その後の審査で福岡一文字の極めに成りました。

 現代刀職展は両国の刀剣博物館で10月18日まで開催されています。

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2020年09月10日

研磨した刀剣の紹介(兼定 之定)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。兼定(之定)の短刀です。

 この短刀は本年の現代刀職展、研磨平造り部に於いて優秀賞一席を受賞致しました。
 平造りの部は数年前に新設されましたが、現在まで特賞の受賞は無く本年も有りませんでしたので出品作品中では一位に成りました。

 之定は二代兼定で定のウ冠の下が之と銘を切っていますので通称之定と言います。
 兼元と並ぶ関伝の代表的刀工です。
 之定の銘は一種独特の書体ですがこの短刀は比較的整った書体の二字銘が有ります。
 器用な刀工で作風は相伝風や丁子刃の物等色々ですが、短刀には直刃の京物を写した物が多く之定の来写しと呼ばれています。

 この御刀も来写しの一振りで出来の優れた作ですが来物より鉄が強い感じがします。
 地鉄は地景入り地沸付き強い鍛えに成り、そこに乱れ映りが鮮やかに立っています。
 刃文は匂出来の直刃で上方がややノタレて刃縁が良く冴えています。

 研磨作業は地鉄の働きが多いので、それを十分に引き出したいのですがあまり出し過ぎると映りの方が見え難く成っていまいますので、その点を折衷すべく工夫して研磨しました。
 御刀の特徴は良く引き出せたのではと感じています。

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2020年08月15日

研磨した刀剣の紹介(肥前正廣)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 肥前の正廣の刀です。
 正廣は忠吉家の一族で初代、二代が作刀が多いのですが家は明治まで10代続いています。
 受領銘が無いので初代、二代は私には現状判断出来ません。
 南蛮鉄を用いたとの裏銘が有ります。
 南蛮鉄はインドで製鉄された物が南蛮船に寄って輸入され貴重品で有ったので用いた場合添え銘を入れている事が有ります。
 全て南蛮鉄で作った訳では無く和鉄に混ぜて使用したと思われます。

 地鉄は肥前刀の特徴が出ている部分も有りますが南蛮鉄のせいか常より地景が目立ち地沸が付いた強い感じの肌に成っています。
 刃は沸出来でゆったりとしたノタレ刃で刃が冴えます。

 研磨は錆身でしたので荒砥からの作業に成りましたが地鉄の働き等良く出たのではと思います。

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研磨した刀剣の紹介(宇多国久)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 国久と二字銘の有る短刀です。
 地刃の特徴から室町末宇多派の国久と思われます。
 重ね厚く先が内反りの鎧通し形状ですが、鎬を造り棟側に大きく削いで変化が有ります。
 宇多派は越中の刀工集団で南北朝期から室町期まで繁栄しました。

 地鉄は鉄色に黒みが有り地景入り地沸が良く付きます。
 刃は沸出来で粒が大きく光が強い沸が付き、切先辺りは掃き掛けて迫力が有り棟側にも焼が入ります。

 研磨作業は錆身でしたので荒砥からに成りましたが傷も無く地刃健全で綺麗に仕上がりました。

 
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2020年08月08日

現代刀職展(刀剣研磨コンクール)の結果通知来たる。

 本年の現代刀職展、研磨の部の結果通知が来ました。
 鎬造りの部が特賞協会会長賞、平造りの部が優秀賞でした。
 また、作品の画像など載せるつもりですが取り敢えず御報告致します。
 今後も精進して行きますので御支援宜しく御願いを致します。

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 現代刀職展の結果は日本美術刀剣保存協会ホームページに掲載されています。
 https://www.touken.or.jp/news/?itemid=194&dispmid=627
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2020年07月21日

研磨した刀剣の紹介(月山貞勝)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 月山貞勝の刀です。寸法は2尺2寸程でやや短く刀銘ですが反り高く鎬幅広く古太刀を模して造られた感が有ります。
 裏銘に皇紀二千六百年記念と有ります。

 月山貞勝は初代貞一の子で皇室や伊勢神宮の御料刀を制作した戦前の刀工の第一人者です。
 戦後無形文化財保持者に成った高橋貞次、月山貞一刀匠始め門弟も多く育てました。
 
 地鉄の鍛えは綾杉肌に成ります。綾杉肌に地景が入り良く詰んで地沸付き精美で格調高い鍛えです。
 刃文は小互の目を連ねて刃縁に綾杉肌沿って働きが豊富です。

 研磨作業は、刃先が物でも切ったのかギザギザに成り刃コボレも有りましたので備水砥で直し作業を進めました。
 鍛えの綾杉肌は中々簡単には出ては来ないので時間を掛けて内曇地砥を引きました。

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2020年06月22日

研磨した刀剣の紹介(美濃千手院)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 美濃千手院の太刀です。
 美濃千手院は赤坂千手院とも言い美濃国赤坂、現在の大垣市辺りで作刀をした鍛冶屋集団です。
 大和千手院重弘の子泉水が美濃赤坂に移住した始まった一派とされていますが、実質は国長と言う作者を初代として南北朝期から室町末まで長い期間栄えた一派です。
 赤坂は金生山と言う鉄鉱石を産出する場所が有り、また交通の便も良い場所ですので自然刀鍛冶が多く居住したと思われます。
 兼元にも赤坂住と銘を切ったものが有ります。兼元初代二代には関住と切った作が無いそうですので赤坂鍛冶出身か関から移住したのかは議論が有り知識の乏しい私が論じる事では無いので話を置いておきます。

 この御刀は無銘ですが2尺7寸近い太刀で反りが高く付きます。
 地鉄は粘りを感じる極細かい肌に地沸が付き所々大肌が現れ元の方に映りが立ち、刃文は互の目を主体にして互の目を連ねノタレ刃を交え刃縁は匂出来を主体にして沸付く箇所も有り刃中の働きが多い作品です。

 研磨は形崩れが無いので仕上げの直しを差せて頂きました。
 長寸で切先までしっかりと焼刃が有り良い作品と思います。

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2020年06月20日

研磨した刀剣の紹介(加州家平)

 研磨を差せて頂いた御刀の紹介を致します。
 加州家平の刀です。
 この御刀は擦り上げて茎元に折り返し銘が有った痕跡が有りますが現在は失われて無銘に成っています。
 家平の極めは古研ぎの段階でのものですが研磨してみると大阪新刀系の様にも見えますが、極め通り加州家平で御紹介を致します。

 家平は陀羅尼系統で江戸初期に加賀国で活動した鍛冶屋で後に国平と名前を改めています。二代目も居ます。

 この御刀は地鉄は板目が細かく詰み地沸良く付き、刃は沸出来の大互の目乱れを主体にして矢筈風や箱乱れを交えて焼高く華やかな作品です。

 刃文が複雑ですので刃取りが難しいのですが、上手く華やかさを見せる刃取りが出来たのではと思います。
 
 

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2020年04月02日

研磨した刀剣の紹介(大和守康道)

 研磨差せて頂いた御刀の紹介を差せて頂きます。
 大和守康道の脇差で寛文八年の年紀が有ります。

 大和守康道は赤坂千手院の系譜に連なる美濃の刀工です。
 尾張でも作刀しました。

 美濃伝には之定はじめ来写しの作品が度々見られますが、この御刀も来を意識して作刀された感じが有ります。
 地鉄は極詰み地沸が厚く付き大変綺麗です。
 刃文は小足が頻りに入り刃縁明るく冴えます。
 それ程作刀数は多くは無い刀工ですが技量は高いです。

 研磨作業は錆が有りましたので荒砥からの作業に成りました。
 地鉄が詰んでいますので地沸等の働きを出すのに内曇地砥、地艶を丁寧に行いました。

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